2010年10月19日

The Coasters - Bad Blood

bad_blood_coasters.jpg

The Coasters - Bad Blood [Atco #6210] 1960
(leiber - Stoller)
Pub., Progressive-Trio, BMI
Hand Writing Matrix: 45-61-C-5700-1 / 45-61-C-5701-2



ロサンジェスルのドゥーワップつながりで、棚から7インチ・レコードを一枚ご紹介。

西海岸のR&Bグループは、東海岸に比べると歴史が浅い印象があるが、ユニークさと個性では突出したグループが多い。
中でも大きな影響力を持ったスター・グループは『ザ・コースターズ』だろう。

先日のブログでも登場した「ザ・ロビンズ」を前身としたグループで、彼らを立役者にしたのは【ジェリー・レイバー+マイク・ストーラー】という大物プロデューサーの存在だった。
「ザ・ロビンズ」時代から交友のあった彼らが一気に親交を深めたのが、55年の「スモーキー・ジョーズ・カフェ」で、[スパーク]レーベルからリリースされたこの作品は[アトコ]レーベルの配給により再リリースされ、ポップ・チャートで最高79位/R&B・チャートで最高10位を記録する大ヒットとなった。

このタイミングで、「ザ・ロビンズ」と「ザ・コースターズ」の2グループに分かれたのは、以前のブログでも触れたが、新グループの「ザ・コースターズ」の初期メンバーは以下の様な感じだった。

Carl Gardner (オリジナルのザ・ロビンズ出身)
Bobby Nunn (オリジナルのザ・ロビンズ出身)
Leon Hughes (ザ・ハリウッド・フォー・フレイムス/ザ・ランプライターズ出身)
Billy Guy (ビップ&ボブ出身)

[アトランティック]レーベルに移籍した彼らは、ウェスト・コーストを活動の拠点としていた事から「ザ・コースターズ」と命名され、「レイバー+ストーラー」コンビの作品を、一番活かせるグループとして活躍した。

ヒットとなった名作の数々については、クドくなりそうなのであえて細かには触れずに話題を進めてみるが、どの作品もノヴェルティーなリズムをベースに、おどけた調子のコーラスで歌うという、独自のスタイルで貫き通した。

そういったスタイルのユニークさだけが取り沙汰される事の多い彼らだが、コーラス・グループとしての実力はピカイチで、しっかりと地に足の着いた芸風で、続くR&Bグループにも多大な影響を与えた。
「ジ・オリンピックス」、「ザ・キャデッツ」、「ザ・リヴィングトンズ」等といったグループは、代表的な彼らのフォロワーだろう。

そして彼らのもうひとつ魅力といえば、若者文化の話題を中心とした、ティーンが親しみやすい楽曲にもあった。
「チャック・ベリー」がそうした様に、「レイバー+ストーラー」コンビによるティーネイジ・ワールドを盛り込んだ世界観は、ロックンロール黄金時代に絶妙にマッチした。
また新しいパターンのリズムを次々に取り入れ、R&Rはもちろん、ブルースやラテンといったサウンドの面でも、一筋縄ではいかない個性を発揮した。

そんな彼らだったが、58年頃には大きくメンバーの入れ替わりがあり、「Bobby Nunn」と「Leon Hughes」がグループを去り、新たに「Cornell Gunter」「Will 'Dub' Jones」がメンバーとして加入した。

ザ・コースターズの活動の中でも、各人ソロでもリードをとれる実力派がズラリと並んだ充実期である。

Carl Gardner (ザ・コースターズ)
Billy Guy (ザ・コースターズ)
Cornell Gunter (ザ・プラターズ/ザ・フレアーズ出身)
Will 'Dub' Jones (ザ・キャデッツ出身)

この新生「ザ・コースターズ」で忘れがたいのが58年のヒット「ヤケティー・ヤク」だろう。
彼らの代表作としても、R&R時代を代表する作品としても愛され続ける名作だ。
ポップ/R&Bの両チャートで最高1位を獲得したモンスター・ヒットで、まさにこの時期の面子だからこそ成しえた結果ではないかと思える。

その後も「チャーリー・ブラウン」や、「ポイズン・アイヴィー」、「ザット・イズ・ロックンロール」といった名作を次々にリリースしていったが、60年頃には上記の最強メンバーの立ち位置も不安定になり、「コーネル・ガンター」が脱退し、新たに「アール・キャロル」(元ザ・キャデラックス)が正式なメンバーとして加わった。

その新々「ザ・コースターズ」でリリースされたのが、今回ご紹介させていただく「バッド・ブラッド」という作品だった。

61年[アトコ]20作目で、これも【ジェリー・レイバー+マイク・ストーラー】のプロデュースによる60'S R&Bで、リードは古株の「カール・ガードナー」。
怪しいマイナーキーのメロディーにのせ、ドゥーワップともいえないコール&レスポンスの初期ソウル・コーラスに加え、「ビリー・ガイ」と、「ウィル・ジョーンズ」が時々ひょっこり顔を出すといユニークなアレンジだ。
ソウルに近づいたニュー・リズムにも注目したいし、現在ではNew Breed R&Bのリズムとも一致する。

リリースされた当時にはヒットしていないものの、創作性を追及した前向きな姿勢は評価したい、隠れた名作だと思う。
彼らに50年代の様なR&Rを期待して聞くと、ちょっと肩透かしな作品かもしれないが、このシングルの裏面には「ジャスト・ライク・ミー」という、ストレートなR&Rをちゃんとカップリングしており、ファンの希望に沿う様な配慮も実に心憎い。
ちなみにこの「ジャスト〜」は、英国の「ザ・サーチャーズ」も取り上げている。

ついでに挙げると、今回の本題曲「バッド・ブラッド」は日本のシャネルズもカバーしている。
この頃のマーシーは歌手としても、ドゥーワップ好きとしても良い仕事をしている。

ザ・コースターズの各曲のリードについては、wikipedia(英語)が詳しかったので、お好きな方はぜひ参照してみてください。
http://en.wikipedia.org/wiki/The_Coasters

Source-
Source - The Coasters, Official Website
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"The Coasters" to Night Beat Records
♪ナイトビートレコード♪
posted by DJ JAMES at 21:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | YouTubeでレコード紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする | Twitterでつぶやく
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