2010年10月17日

The Cadets - Love Bandit

love_bandit_cadets.jpg

The Cadets - Love Bandit [Modern #1012] 1957
(Watson - Josea)
Mod. Music. Pub. Co.(3127) BMI
Machine Stampled Matrix: 45-MM-3127 / 45-MM-3128



ドゥーワップつながりで、棚から7インチ・レコードを一枚ご紹介。

先日のブログでも「ヤング・ジェッシー」のバックで歌っていたと話題に出た、R&Bグループ『ザ・キャデッツ/ザ・ジャックス』に再びスポットをあててみたいと思います。

まずなぜ2グループの名前が並んでいるのかを最初に簡単に説明しておくと、「ザ・キャデッツ」はR&R流行歌のカバー専門で、「ザ・ジャックス」はバラード専門のグループという、イメージ戦略の為に使い分けられていた為、基本的なメンバー構成は同じなのである。

彼らの前身は「ザ・ソウル・シーカーズ(The Soul Seekers)」というゴスペル・グループで、結成は40年代にまで遡る。
54年時点でのメンバーは以下の様な顔ぶれで、ソウル歌手として有名になる「テッド・テイラー」も在籍していた。

Willie Davis (first tenor)
Austin "Ted" Taylor (first tenor)
Aaron Collins (second tenor)
Glendon Kingsby (baritone)
Will "Dub" Jones (bass)

55年には[モダン/ケント/RPM]レーベルにアプローチし、名人【マックスウェル・デイヴィス】に見いだされ、グループ名を「ザ・キャデッツ/ザ・ジャックス」と改めた。
モダン・レーベル系列のハウス・グループとなった、彼らのレコーディングは間もなく開始され、[RPM]レーベルからは「ザ・ジャックス」、[モダン]レーベルからは「ザ・キャデッツ」という同時進行でレコードがリリースされていった。

55年にリリースされた「ザ・ジャックス」のデビュー・シングル「ホワイ・ドンチュー・ライト・ミー」は、ポップ・チャートで最高82位/R&B・チャートで最高3位を記録する大ヒットとなった。
この「ザ・ジャックス」で有名なドゥーワップ作品だが、実は「ザ・フェザーズ(The Feathers)」というロサンジェルスのR&Bグループのカバー曲だ。

続くヒットは、56年に[モダン]からリリースされた「ザ・キャデッツ」の8作目「ストランデッド・イン・ザ・ジャングル」という作品で、ポップ・チャートで最高15位/R&B・チャートで最高4位を記録する大ヒットとなった。
これも同じくロサンジェルスのR&Bグループ「ザ・ジェイホウクス(The Jayhawks)」のカバーで、原曲以上にポピュラーな作品として知られる様になった。

このヒットの裏側を覗いてみると、モダン・レーベル系列を運営した【ビハリ兄弟】が実にやり手という事が伺え、特に4男の【ジョー・ビハリ】という人物による【マックスウェル・デイヴィス】への指示が的確だったのが大きかったとされている。

ジョーは(カバーした作品の)オリジネーター以上の実力を持ち合わせていた「ザ・キャデッツ/ザ・ジャックス」の活かし方を完全に掌握しており、そしてR&Bマーケットの同行を巧みに観察し、先手を打つすべを常に心得ていた。

流行に合わせ、思いっきりドゥーワップをやらせてみたり、R&Rやジャンプ・ナンバーを取り入れたり、カリプソやトラディッショナル・ソング等にも挑戦させた。
彼ら(ザ・キャデッツ)の作品を聞いていると、まさにロックンロール時代を分かりやすく解説した、楽しい選曲の縮図を広げた様な感覚なのである。
しかもどれもしっかりと彼らの味付けになっており、テクニック的にも上手いし、個性的な表現で楽しませてくれる。


さて、前置きが長くなったが、今回ご紹介させていただく「ラヴ・バンディット」という作品も【ジョニー“ギター”ワトソン】のカバーで、57年に[モダン]からリリースされた11作目のシングルだった。
別名を「Gangstar Of Love」としても知られ、同年に[キーン]レーベルからリリースされたジョニーの代表曲的なR&B/ブルースの名作だ。

原曲と聞き比べてみても、原型を留めない位にロックンロールなアレンジを施されているのが凄いと思ったが、実は[キーン]で正規リリースされる以前に、ジョニーが[RPM]にデモとして吹き込んでいたバージョンをお手本にしたとの事だった。

ホラー系のイントロから、ドゥーワップ・コーラスが次々になだれ込んで来るブラック・ロッカー仕様で実に痛快。
リードは「ウィル“ダブ”ジョーンズ」によるベース・ボーカルで、彼の声がまた非常にカッコ良い。

個人的には、ザ・レイヴンスの「ジミー・リックス」に次ぐ、好きなベース・ボーカリストかもしれない。

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The Cadets/The Jacks
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Source - The Cadets/The Jacks, Story & Discography
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"The Cadets" to Night Beat Records
タグ:50's DOO-WOP Oldies

♪ナイトビートレコード♪
posted by DJ JAMES at 20:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | YouTubeでレコード紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする | Twitterでつぶやく
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