2010年10月16日

The Robins - Truble

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The Robins - Truble [Push #764] 1959-60
(J.McCracklin)
Rover Music Pub. BMI
Machine Stampled Matrix: P-624-A / P624-B



ドゥーワップつながりで、棚から7インチ・レコードを一枚ご紹介。

R&R、ポップス・ファンにもおなじみの「ザ・コースターズ」の前身としても知られる、サンフランシスコ〜ロサンジェルス・ベースのR&Bグループ『ザ・ロビンズ』。

彼らは56年から「ザ・コースターズ」を名乗るようになってからも、この「ザ・ロビンズ」はレコードをリリースしている。
どういうことかと思い調査してみると、[アトランティック]レーベル系への移籍を、オリジナル・メンバーだった「カール・ガードナー(Carl Gardner)」と、「ボビー・ナン(Bobby Nunn)」以外が反対し、反対派は引き続き「ザ・ロビンズ」名義で活動を続けたという事だった。

元々彼らは45年頃に結成され、「ザ・フォー・ロビンズ」、「ザ・シャープ・トリオ」、「ザ・フォー・ブルーバーズ」と、いくつかグループ名を変え、49年には【ジョニー・オーティス】に見出され、活動の拠点をロサンジェルスに移す。
ジョニー・オーティスのバレルハウス・クラブで歌いながら、同年には[アラディン]レーベルと契約し、グループ名を遂に「ザ・ロビンズ」と定めた。
そして49年から54年頃までは、[サヴォイ]、[アラディン]、[RCAヴィクター]、[ハリウッド]といった大小様々なレーベルからレコードをリリース。

54年には【ジェリー・レイバー+マイク・ストーラー】が新たに設立した[スパーク]というレーベルと契約し、55年9月には「スモーキー・ジョーズ・カフェ」をリリース。
間もなくこの作品は[アトコ]レーベルの目にとまり、55年の10月には[アトコ6059番]で再リリースされる事となった。

後のザ・コースターズのカラーが出た、ノヴェルティーな要素がたっぷりのこの作品は、R&R時代にも同調し、[アトランティック]系のディストリビュート力もあってか、ポップ・チャートで最高79位/R&B・チャートで最高10位を記録する大ヒットとなった。

この時点で冒頭で触れた、「ザ・コースターズ」への“のれん分け”が発生したのである。

新グループの「ザ・コースターズ」はニューヨークへ活動の拠点を移し、超一流の裏方のサポートもあり、快調にスター街道を歩んでいくのはご存知の通りだが、主要メンバーが抜けてしまった「ザ・ロビンズ」は、元「ザ・ドゥートーンズ(The Dootones)」の【H.B.バーナム】を迎えて活動を維持した。

「H.B.バーナム」といえば、ソロでもレコーディングを多数残しており、プロデューサーとしても有能だった名人ではあるが、この「ザ・ロビンズ」を再び立ち直らせる事は出来なかった。
その後の彼らは、[ウィペット]、[ナイト]、[アーヴィー]等という小レーベルに数枚のレコードを残したが、ヒット曲は出せなかった。

「ザ・コースターズ」の陰に隠れて存在が薄くなっている感は否めないし、現在でも専門家がまとめたディスコグラフィーにもリスト・アップされていない、極小レコーディングも発見されている。

今回ご紹介の[プッシュ]というレーベルでのシングルも、手元のディスコグラフィーや、ネット上にあるマニア・サイトの調査からも洩れている、オブスキュアな一枚である。

作曲は【ジミー・マクラックリン】という事なので、サン・フランシスコ〜オークランドをベースに制作された作品であろう。
ボーカリストの「アンドレ・グッドウィン(Andre Goodwin)」という人物についてもデータが見つからなかった。

リリース年の推測は59〜60年で、曲調はリトル・ウィリー・ジョンの「フィーヴァー」を模したポップコーンR&Bだ。
バックのアレンジは「フィーヴァー」そのままで、原曲にはなかったブルージーなギターだけが怪しく光る。

陰気なマイナーキーにもマッチした、怪しいドゥーワップ・コーラスも絶妙なバランスの良好作品。
歴史の日陰の片隅に置きざられ、米国の一流レコード・ディーラーが発掘し、そして私の手元にやってきて、ここでようやく再評価される事となった一枚。

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The Robins

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Source - THE ROBINS, Story & Discography

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"The Robins" to Night Beat Records
♪ナイトビートレコード♪
posted by DJ JAMES at 14:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | YouTubeでレコード紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする | Twitterでつぶやく
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